アイルトン・セナの事故でF1が学んだこととは

F1レースの魅力とF1が人を惹き付ける理由

音速の貴公子が消えたF1の世界のその後

その日幼心に衝撃が走りました。
朝のニュースが伝える衝撃の一言。「アイルトン・セナ、事故死」。
正直に言って当時そこまでF1の世界にどっぷりと浸かっていたとか、詳しいわけではありません。
ただ、「物凄く速いクルマが競争する世界がある」と言うことを知って夢踊らせていた少年時代に大きな影としてそのニュースは自分の目には映りました。
未だにセナの事故に関しては、全ての原因や問題点などがはっきりとは分かっていません。
しかし、その原因の一つだったであろうそれぞれの事象で分かっていることはかなりの部分で改善されて来たと思われます。
例えば、フォーミュラーマシンの構造材。現在のフォーミュラーマシンを構成するボディやシャーシにはカーボンファイバーと呼ばれる特殊な強化プラスチックが使用されており、衝突事故などが発生した際にドライバーを守るようにして構造材が「うまく壊れる」ようになっています。このうまく壊れることでドライバーを取り囲むモノコック構造部分に過剰な衝撃などがかからないようになっています。
マシンは金と時間さえあれば何度でも作り直せる。けれどたったひとつの事故で、世界でも最も過酷な戦場で戦う英雄たちを失うことは、F1だけではなく、自動車技術の世界、ひいては我々の自動車文明に関わる大きな損失に繋がります。
セナの事故から得た教訓はこうして今も戦い続けるドライバーたちを守る技術につながっているのです。